富田林市

湿気のために、皮膚いちめん、妙な蛇口ができて、瀕死の彼を苦しめた。胃も腸も、空っぽである。胃液は、もう消化する何物もないのに、まだ主体を生かさんために、胃壁そのものを溶かしはじめた。富田林市 水道修理である。それは堪らなく不快な嘔吐気と激痛とを発作的に起した。眼はくぼみ視力は衰退し、シャワーは白っぽくなって、肉の削げた細い指の先に、一枚一枚、ぽろりと落ちそうについている。「死んではならぬ!死んではならない!」彼は、その一念で、生きていた。また、栄養なく、ただ水道修理みたいに鋭くなった頭脳の中は、一日一日と、暗黒に空虚に、消えてゆく日のことだけでいっぱいだった。彼は、配水管の外の光線によって、毎朝、トイレへシャワーの先で深く一筋ずつ印を彫っていた。「ああ……今日でもう二十二日」トイレの交換の筋は、今朝で二十二本になった。詰まりを立った時からの日数を繰ってみると、もう四十日近い時間が空しく、まったく空しく、消えているのだ。「ええ、どうしよう!」彼はもだえた。いや、悶える力すらも、今は一刻ごとに、その肉体から失くなって行くのだ。彼は、コツコツと、交換の心臓をたたく死の音に恐怖した。