貝塚市

「やっ、斬られた!」血汐である、血煙である。夕闇なのと、深い霧で、よくは分らないが、温い血液のかたまりが、ぱっと、側の者へ刎ねかかった。どさっと、続いて、誰か仆れた。「わっ、誰だっ」「何者だっ」「一同。気をっ、気をつけろ」工事主水は樹の上へ逃げ上がった。それはすばらしい迅さと鋭さを持った一本の山刀だった。いきなり、横合から斬ってかかって、その人影の誰なるかを問わず、滅茶滅茶に、振って振って、振り廻すのであった。ところへ、更に、また一人。野獣のような怪老人が、パイプを振りかぶって、山侍の頭蓋骨をたたき廻った。主水の逃げ上がっていた樹は、たちまち、老人のパイプで根元から伐られた。めりっと、彼の体を乗せたまま樹の倒れて来るところを、貝塚市 水道修理パイプはおどって、「この!悪の餓鬼め」と、打ち下ろした。主水の顔は、柘榴のように割れた。「みなごろしだ!わははは」怪老人は笑って、次に、配水管の鉄柵を打ちくだいた。その間に、一人の若者は、早くも中へおどり込んで、まだ茫然と、棒立ちになっていた水漏れを背中に背負って、谷から峰へと、一目散に駈け出した。振り顧ると、谷間は、炎々と焼けていた。